皇紀二千六百年と開業五十年の節目。
2010/07/31 公開。
JR 東日本日光線の日光駅前には以下の調査報告書にて別途紹介している以下の鉄道碑と共にここで紹介する『日光驛開業五十周年記念碑』が建てられている。
日光へ至る鉄道の略史もごく簡単ではあるが紹介しているので、合わせてご覧頂きたい。そのため、本報告書ではさらに簡単な紹介になってしまうことをご了解頂きたい。
日光駅は前身の日本鉄道により 1890 (明治 23) 年 8 月 1 日に開業している。既に 100 年以上の歴史を誇る駅である。そしてその開業 50 周年を記念し同駅前に石碑が建てられている。
ただ、建立に至る経緯は把握出来ていない。
調査日:2008/10/26
項目 | 内容 |
---|---|
正式名称 | 日光驛開業五十周年記念碑 |
所在地 | 栃木県日光市相生町 115 JR 東日本日光駅前 |
設置年月日 | 1940 (昭和 15) 年 |
建立者 | 日光町 |
同碑も日光鐡道碑同様、自然石による素朴なものであるがこちらのほうがいささか大きい。ただ、周囲の下草はあまり手入れがされていないような印象を受ける。
正面には以下のような文字が刻まれている。説明などの碑文や副脾もない。
皇紀二千六百年
日光驛開業五十周年記念
日光町
なぜ皇紀二千六百年の年にこのような碑が建てられたのかは定かではないが、同年には全国各地で様々な記念碑が建てられたようである。日光駅の場合はちょうど 50 周年というキリのよさが原因のひとつと考えられるが、それだけでわざわざ巨費を投じて石碑を建てるだろうか。
このあたりについては日光市史なんぞを見れば何か分かるのかも知れないが、このような立派な石碑なのに碑文や副脾がないのは残念に思う。時が経てば経つほど建立に関わった人たちの思いや当時の情勢などが歴史の彼方に消えていってしまいそうだからである。
折をみて文献調査も行ってみたい。今後も何か新しい情報を得られたら本報告書に追記していきたい。